Remember11 プレイ日記②
1周目 悟、バスルームで殺害エンドA
2周目 ??? 1/14 カーリーと黄泉木の関係発覚後
感想
まだまだ謎だらけだが、ちょっと推理には自信ある。
2日目にして殺害されて即エンドとは思わなかった。
2周目ではなんとか4日目まで生き残ってるから、ルート派生条件はシンプルに選択肢かなぁ。
前回の考察まとめ
連想されるキーワードは、永遠の少年、ドッペルゲンガー、シンクロニシティ。
悟、ゆにくん、犬伏ちゃんの3人の意識が、過去の飛行機事故と、現在の研究所内の場面と混線しているという状況。
それを引き起こしたのは、ゆにくんの超能力、犬伏ちゃんの病気、研究所内の人格分離装置である。
反省
具体的なことを言ってないからかもしれないが、めちゃくちゃ遠くもなさそう。特に、研究所内に人格の分離装置があるっていうのは、ありそう。
伏線と謎の抽出
ロマンチックな方を信じる。
これは、謎の答えというより、謎に対するアプローチの仕方。
どうやら、Ever17のブリックヴィンケルのように、今作も超自然的な要素が介入しているようにしか思えない。人格の転移については、まだSFとして考えることができるが、既存の科学技術の延長で説明がつかない謎があるのではないか。
新聞とか…
光の速度、太陽風Lv99、天使の存在など、超自然的な要素の介入を示唆している。どう考えても。
また、これは9割妄想だが、ロマンチックなので記述する。アニマやアニムスなどユング心理学の概念が登場する。ユングは共時性、つまりシンクロニシティという概念を提唱している。この作品内でも、シンクロニシティがあるとするなら、それは局所性を満たさないということになる。それは、情報が光の速さを超えるということだ。人格や記憶も情報だとするなら、光の速さを超えた心は、過去にも伝わるのではないだろうか。
つまり、人格や物質が、未来から過去へと伝わったのではないか。
DID
最も注目すべきは、人格交代後?のホトリの証言。「赤い部屋」云々のやつ。
重要なのは、証言の内容ではなく、その後のDIDについての説明。
DID患者にとっては、人格の交代やそれに伴う内的な動きが、実際の出来事のように感じる、というようなもの。
つまり、ホトリの「あったかい」「赤い部屋」「見えた」というのは、実際にスフィア内に赤い部屋が存在するのではなく、彼女の中の心象風景であるということ。
(ある程度、現実の出来事を反映させているかもしれないが、)
そして、この心象風景を現実の出来事のように感じるということは、なにもホトリに限った話ではないのだ。
悟やこころの転移の際に体験する、視界がゆがむような感覚がまさにそれである。
さらに、冒頭のカードリーダーにIDカードを通し、螺旋階段を上っていくという場面、あれこそが、別人格の発露の兆候なのではないだろうか。
そして、時計台で2つの人格が出会った。それが影として悟の目に映ったのだ。
(このとき悟が目に映ったのは、幼少期の景子だったのではないだろうか)
さらに、冒頭のカードリーダーの光が赤から青に切り替わる描写からは、差tるの人格について詳しい情報を読み解くことができる。
赤から青に切り替わること、これは、こころの人格が悟の人格に切り替わる様子を暗喩している。
しかし、それだけではなく、
赤が青になることによって扉の先に進むことができる視点主の存在、つまり、こころから悟に切り替わることで、もう1人の人格が介入する余地が生まれるということを表しているのだ。
利き手
利き手というのは、推理の過程で大きな材料となる。こころの利き手が、左手であるとわざわざ明言していることからも、登場人物の利き手についてより注目する必要がある。
ソフィアと山小屋の食事シーンから、カップの取っ手の向きやスプーンの持ち手などから利き手が推測できる。睡眠薬を飲んだ後のスフィア→山小屋→スフィアでは、右手にペンを握っていた。
以上から、こころは左利き、悟は右利きと分かる。
カーリー、黄泉木、黛、ゆにも恐らく右利き。
ホトリが飲んでいたのは取っ手のないグラスだった。悟(こころ)に包帯を巻いている時は、右手にロールの方を持っていた。椅子を振り上げた際は、左腕で椅子の足を持っていた。
わざわざ、ホトリ(景子)のスチルを描いているからには、利き手を強調させる意図があったのではないだろうか。
つまり、Humming birdは右利き、Jackは左利き。
これらの情報がどう推理に役立つかはまだわからない。
病院事件で使われたハサミ、ハサミは右利き用、左利き用のものがある。
利き手が、凶器から犯人を特定する材料になるのではないかと予想しておく。
第3の人格
Ever17でも第3の主人公がいるとかほざいて見当違いの推理をかましたが、今回は、確信と言っても過言ではない。
悟には、もう一つの人格がある。
さらに言えば、その人格は、左利きの男性ではないだろうか。
この説によって、悟に関するいくつかの謎が説明できる。
①冒頭の、ホトリのような面影の少女と、少年が抱きしめあうシーン
少女と少年は、誰なのだろうか。
少女:景子 or 鈴 or こころ
少年:ゆに or 悟
悟がスフィアで研究されていたとするなら、彼が人格に障害があったから、と説明できる。
(まぁ、彼らの正体に関してはまだわからないことの方が多いが、)
悟の中に潜在していた人格が、こころの存在によって、再び目覚めたのではないだろうか。
②一人称
時計台での悟の一人称は「俺」だが、メモでは「オレ」と書かれている。
これはテキストメッセージと、メモという違いがあるし、時計台以外のシーンで「俺」という一人称はまだ出てきてない?ので、根拠としては弱い。
③数字の3
数字の3を連想させるものが多い。
三位一体という言葉や、テキストメッセージの下のマークは赤青緑の円が重なり合ったマーク、この形状はタイトル画面のものと同じ。1331=11^3など。
また、赤と青を連想させるワードはいくつかある。
赤なんとか岳と、青鷺島。
冒頭のカードリーダーの光が赤から青に切り替わる様子。
ただ、緑については連想させるものは無い。
悟の部屋の布団が緑色なことくらい。
④悟のメッセージ
悟の残したメッセージは、意味がよくわからない言葉が含まれる。
A.「赤、ことごとく青を受ける。」
オレはおまえがいなければオレではない、というような内容。なんというか、理屈で武装する悟にしては少々支離滅裂ではないだろうか?
これは、こころの人格の混線により、悟が以前の自分より自分らしくあれるという意味ではないか。こころの人格の割り込みによって、悟の人格が変化した、と解釈できなくもない。
このメモを目にしたこころは、右手にペンを握っていた。
つまり、このメモを書いた悟は右利きである。
また、このメモには新聞についての内容が書かれていなかったことも気になる。
B.「なんというか、今、オレはーー」
この時、悟が言おうとしたことが、別の人格の存在についてなのではないだろうか。
⑤腕時計
1/14 AM7:00
山小屋で目覚めたこころは腕時計をつけていた。目覚める前は、カーリーと話したスフィアだったはずだ。
この時、悟の人格はこころの中にいなかったのだろうか?
あるいは、こころの中にいたが、腕時計をつけたままにしていたのだろうか?
そして、こころは腕時計についての違和感に言及していなかったことから、腕時計は右腕にしてあったことになる。この時の悟は、腕時計を外すこともせず、左腕にはめなおすこともしなかったということだ。
この直前の悟は、左利きで、腕時計をはめることが気にならない人格ではないか?
⑥悟が危害を加えられたこと
A.時計台からの転落
B.バスタブ
C.左腕の切り傷
Aは、時計台の転落の後、こころの人格が目覚めている。
Bは、こころの人格がスフィアから山小屋に切り替わる直前であった。
Cは、こころの人格が山小屋からスフィアに切り替わった時にはすでに傷を負っていた。
このように、ABCは共通して、こころの人格の介入があるタイミングに行われている。
悟が、こころは犯人を知っているのではないかと思ったのはこのことが原因であると考えられる。
Aの影、Bの物音、Cで悟がメモに残した誰かが来たというような様子
これらはすべて、DIDの切り替わる心象風景の一種であると考える。
そして、暗闇で切り替わったもう1人の悟が危害を加えたと推測する。
また、冒頭の「ダビデ」とは、第3の人格にとって、現在の悟を支配している人格のことであったのだ。
1周目では、バスルームで悟が死亡する前、睡眠薬を飲まないという選択肢を選んだ。
逆に、2周目では、睡眠薬を飲むという選択肢を選んだ。
なんというか、普通、逆ではないだろうか?睡眠薬を飲んだせいで、無防備なところを襲われるというのなら分かるが。
悟が助かったのは、睡眠薬を飲んでいたから体に力が入らず、バスタブに体を突っ込めなかったのではないだろうか。まぁ、無理があるが…
A.時計台からの転落
悟が見た影とは、DIDの人格が切り替わる瞬間の心象風景だったのではないだろうか。
ユング心理学での影とは、ペルソナ、つまり社会に見せている自分の人格に抑圧されている側面のこと。二重人格やドッペルゲンガーも、影の出現として説明されることがある。
B.バスタブ、C.左腕の切り傷
この二つの出来事には、2つの共通点がある。
それは、
a.犯人の姿を見ていないこと
b.暗闇での犯行であること
c.人格が切り替わるタイミング
a.犯人はどこにいたのか?
B
物音を聞いた後、悟の個室、共用部、クローゼットに至るまで探しているが、人影は見えなかった。他の個室に隠れていたのだろうか?
共用部から戻ったところを、すぐに個室から出て襲う、時間的に可能なのか少々疑問ではあるが、悟の個室の扉と壁の間など、隠れられる場所はなくはない。
C
暗闇だったこともあるが、犯人も凶器も不明。逃げ込んだ部屋にいた内海ン手には血痕が付着していたが、それは手当てしようとしたときについたものだろう。
こころに切り替わる前の悟のメモには、誰かが来たことを示唆している。
b.どうやって暗闇を作ったのか?
B
3つの方法がある。
α.直接ブレーカーを落とす
β.遠隔でブレーカーを落とす
γ.風呂場の電気を切る
(これ以外にも方法があったかもしれないが、)
α.直接ブレーカーを落とす →×
停電の際、ブレーカーにはゆにの指の跡しかなかった。しかし、地下のブレーカーを落としてすぐ部屋に行って襲うのは時間的に不可能ではないだろうか。だが、複数犯というのも無理がありそうだ。
β.遠隔でブレーカーを落とす →×
一度に大量の電力を消費して、ブレーカーを落とすという方法。無理がある。
γ.風呂場の電気を切る →△
風呂場の電気を切ったのだろう。
力ずくでバスタブに体を押し込める力がある人物は、景子のみ。
だが、人格が切り替わった景子が、気配を消し、忍び込み、殺人を実行し、姿を隠すという行為を、冷静に実行できるのだろうか。
これは左腕を傷つけられた時にも言える。
C
これは、地震によって偶発的に起きた停電であると考えられる。
以上より、
犯人は、人為的に電気を消すことができ、暗闇の中で悟の位置を正確に把握し、悟をバスタブに押し込める力がある人物。それは、悟自身である。
①~⑥より、
悟には、もうひとつの人格があり、その人格は悟に危害を加えようとしている。
あるいは…
時系列
スフィア
カーリー→ 2012年
悟→ 2012年
ゆに→ 2011年
ホトリ→ 2011年、ジェスチャーを勘違いした可能性。
ラジオ→ 2011年、しかしゆに曰く飛行機事故についてのニュースはなし。
山小屋
黄泉木→ 2011年
黛→ 2011年
ゆに→ 2011年、言動は未来から来たかのよう。
飛行機→ 2011年
新聞→ 2012年
・新聞の存在
①新聞が未来から来た (これかなぁ)
②新聞以外が、未来へ行った。つまり、飛行機ごと未来へ飛んだ。
・ラジオの存在
これが謎すぎる。
2011年1/13の内容であることを示しているのに、飛行機事故についての話が無い。
そもそも、テレビの内容は配慮されるのに、ラジオはありなのか?悟が持ち込んだのか?
山小屋のラジオとの関係は?
ラジオについては、無理やり説明をつけるしかない。
・ラジオではなく、録音
・誰かの意図的な改造
・過去の電波を受信
・飛行機事故が隠蔽されている (これかなぁ)
時系列については決定的になんか材料が足りない気がする。
内海の地震の余地が、未来から来たことの示唆なら、スフィアも山小屋も2011年であるかもしれない。
不思議の国のアリス
服の乱れたアリス、チェシャ猫など、不思議の国のアリスを連想させる。
そして、不思議の国のアリスは、鏡の世界を連想させる。
冒頭のロシア語のRの逆のやつ(こころ視点)とR(悟?視点)の、こころと悟が鏡写しの関係にあるかのような表現がされている。
大いなるセフィロト
セフィロトとは、カバラ主義における神性(エインソフ)の流出のこと。
(ゼノサーガで、E.S.について調べてる時に得た予備知識)
セフィロトは10個の球みたいに表されてたような。
本作品で当てはめるなら、エインソフという主人格があり、そこから派生した10の人格をセフィロトと呼ぶ。これにまさに当てはまる人物は、景子だが、大いなるセフィロトというサブタイトルの視点主は、こころだったような…
登場人物の特徴
内海カーリー
アーキタイプはグレートマザー。
地震を予知した。
2012年と認識。純一ともう1人の子供がいる。
黄泉木
アーキタイプは老賢者。35歳。
2011年と認識。山についての知識が深い。
GPSとサバイバルナイフを所持。
お父さんと呼んだのは、ゆに?
なら、もう1人の子供とはゆにのことか?
潤一とゆ2?んなわけないか。
黛鈴
アーキタイプはペルソナ。23歳。
2011年と認識。
一見するとレディ。法律の知識あり。
悟の元恋人?すでに母である可能性はないか?
犬伏景子
2009年の時点では、11の多重人格。
A
B
Childhood、6歳、純粋で泣き虫な少年。
Darkness、陰鬱な青年。
E
Flau?、20代後半、淫乱な女性。
G
Hummingbird、19歳、ホトリ。
I
Jack、快楽殺人者。
K、主人格。
self?
悟(こころ)と初めて会った時、バスルーム、椅子を投げた時の人格交代は3回?
こころ
2011年 1月で20歳、1990年 2月生まれ。
キュウリが苦手。
イラストレーターを目指していた。
悟
2012年?1月で、ゆに曰く20歳?
こころより年下の可能性あり。
カボチャが苦手。
その他
・電子犬
・クローン
・夫婦別姓
・衛星電話
・スフィアの扉
・ネズミ
推理
2009年、病院での事件。
2011年にHAL18墜落事故。航空会社が事故を隠蔽したため、生存者の捜索が遅れた。
2012年、悟が山小屋を訪れ、新聞を残す。
スフィアでの人格転送実験で、未来と過去と現在がミックスされた。
悟とカーリーの人格が、2011年へ。
2012年のゆにの人格は、2011年の山小屋へ。
2011年のゆにの人格は、2011年のスフィアへ?
2012年の新聞は、2011年の山小屋へ。
無理くり謎をつなげたが、まだまだ情報が足りねぇ。
経緯を省いてまとめると、
人格分離装置と太陽風の影響で、人格や物質を含めた2012年の存在が2011年の世界とつながった。
こころの人格の混線に伴い、悟の潜在的な2人目の人格が目を覚ました。この人格が、悟に危害を及ぼそうとしている。
…なんだか、先入観にはまっている気がする。
ダビデを男性と決めつけている。
あの時点主が男性と限らないし、ダビデがこころかもしれない。
少女を景子と決めつけている。
冒頭で、少女が言ったーーちゃんというのは、こころちゃんではなく、少女がこころで、景子ちゃんと言ったのかもしれない。
第3の人格が、悟の中にいると決めつけている。
なぜ、こころの存在によって、第3の人格が介入できるのか。逆かもしれない、悟の存在によって、こころの別の人格が芽生えた可能性。
飛躍した推理
ここまでの推理、時系列に関する謎をいったん無視して、
直感重視の推理をやっていく。
①景子、こころ、悟の3人が密接に関係している。
②カーリーは、潤一を復活させようとしている。
③ゆには、こころと悟の子供である。(見た目とかフインキ的に。)
というのを軸とする。
景子、こころ、悟の関係
SATORUは、憬と書くこともできる。
りっしんべんは、心に関係する。
悟−こころ=景子?
ユング心理学でも、影、アニマ、アニムスは同時に説明されることがある。
犬伏、複数の犬、ドッグズ、パラドックス、まさか!
景子、こころ、悟は、幼少期に同じ研究所にいた。
そこで、景子の人格を、こころと悟の人格と、入れ替えたのではないか。
景子から主人格が取り上げられたことで、人格が分裂してしまった。そして、取り上げられた人格こそ、Selfなのではないか。
「あったかい」「赤い部屋」とは、こころの肉体のことで、本来の人格があるべき場所なのではないだろうか。
つまり、
景子の中の、髪を引きちぎろうとしたり、椅子を振り上げた時の、左利きの人格(Jack?)は、本来こころの人格であった。景子の中のこころの本来の人格が、悟の中のこころの人格を見て、「あったかい」「赤い部屋」という心象風景を描いた。
また、景子の中に本来の悟の人格もいるかはわからない。「青い部屋」の存在が言及されていないからだ。(いるとすれば、泣き虫な少年(Childhood)、陰鬱な青年(Darkness)、ABEGIのどれかだろうか)
悟が、メモにオレはお前がいることでオレらしくいられる的な内容を書いていたのは、悟の中の景子が分離したからだとするなら、悟の本来の人格は悟の中に依然存在するというほうが自然なように思える。
また、景子と悟(こころ)の初めての出会いの時、口を押えたのは、景子は昔であった悟のことを思い出していたのでないだろうか。
景子、もしかして、つぐみ枠なのでは…
カーリーの計画
カーリーの計画に必要なものは、純一の人格、純一の肉体だ。
「影が来た」、これは被害者たちにとってのもう一人の自分ではないだろうか。犬伏は、他者の人格を分離させる性質を持ったのではないだろうか。もっといえば、他者の人格を自分のものにするような能力。
つまり、カーリーは、犬伏の中の純一の人格を、もう一人の子供に、上書きしようとしているのではないだろうか。
この場合、黄泉木に「お父さん」と呼びかけたのは、ゆにではなく、こころの中の景子の中の潤一ってことになるのか。
ゆにの正体
もう一人の子供がゆにではないだろうか。(これはかなり無理があるのだが…)
きょうだいができて云々というのは嘘であり、ゆにはカーリーと黄泉木の子供ではなく、こころの卵子と悟の精子を人工的に受精させて生まれた存在。カーリーはゆにを出産した代理母ではないだろうか?
潤一が亡くなる前に出産した、血のつながっていない弟が、ゆにではないか。
まとめ
以上より、
幼少期、景子と、こころと悟の人格が入れ替えられた。
そして、悟がスフィアに来たことを引き金に、悟の中の景子とこころの中の景子が同時に目覚めた。
(まさにシンクロニシティ)
こころと悟のなかに分離して存在する本来の景子の人格「Self」が、自分自身をこころである、悟であると錯覚しながら、視点を行き来している。
全てから解放されたとは、「Self」が、心の境界を失い、2011年の山小屋と2012年のスフィアに同時に存在できるようになったことを意味している。
(もしかすると、地震を予知したようなカーリーや、山小屋で2011年であると述べた人へも、他者との境界を無くした「Self」の影響があったのかもしれない。)
一方、本来の人格を失った景子は多数の人格に分裂していまい、他者と自分の区別すらつかなくなってしまった。そして、他者の人格を自分の人格であるように取り込むようになった。
そして、病院の事件で、カーリーと黄泉木の子供である潤一の人格をも取り込むことになった。カーリーは、景子の中の潤一を、ゆにに上書きしようとしている。
あるいは、優と桑古木のように、「Self」によって過去の世界を変えようとしているのだろうか。
ゆにも、「Self」から影響を受け、2012年のスフィアのゆにと、2011年の山小屋のゆにと人格が入れ替わった。
Ever17のブリックヴィンケルのように、時間と自分自身の正体を錯覚している、
「Self」の視点の物語である。
だとすれば、「Self」の2011年の山小屋と、2012年のスフィアに同時に存在できること、情報を共有できることを利用し、同じく同時に存在するゆにと協力して、みんなを助け出すことができるのではないだろうか。
だが、ブリックヴィンケルとは違い、「Self」には景子という本来の器があるから、最後3人で顔合わせて、感動の再開的なシーンを思い浮かべたのだが、
くぅーー楽しみになってきたぜ!